令和5年度病院指標

令和5年度病院指標

医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)

医療の質指標

年齢階級別退院患者数

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年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 601 120 104 170 218 358 721 1412 1279 531

丹波医療圏域(丹波市・丹波篠山市)では、65歳以上人口が35.0%を占めています。
当院の退院患者さんにおいては、60歳以上の方が全体の71.5%と多くを占めますが、
昨年より2.6ポイント減少しています。
14歳以下人口が11.8%の当医療圏域では、小児科入院、分娩対応医療機関が少ないため、
小児科、産婦人科がある当院では小児(0~、10~)は、全体の13.1%を占めています。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術等 122 2.61 2.61 0.00 69.11
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 処置2なし 120 24.68 20.60 15.83 85.96
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 109 21.58 13.52 8.26 83.41
050130xx9900x0 心不全 手術なし 処置1なし 処置2なし 転院以外 104 25.38 17.38 7.69 87.54
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 内視鏡的胆道ステント留置術等 処置2なし 副傷病なし 87 13.54 8.75 11.49 78.60

内科は、地域の基幹病院として総合的な役目を果たすため、分野化せず一つの診療科(内科)として各分野の専門医が協力して担当しています。
消化器内科系は、内視鏡による検査、手術を多く実施しています。短期入院では内視鏡による大腸ポリープ切除の入院等があります。
循環器内科系は、24時間PCIに対応しており、心不全、虚血性疾患を数多く診療しています。
また、感染症も多く尿路感染症をはじめ各臓器の感染症を多数診療しています。

外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 胆嚢摘出術等 53 6.85 5.98 0.00 62.58
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む)の悪性腫瘍 結腸切除術等 処置1なし 副傷病なし 37 16.78 15.12 2.70 75.51
060150xx99xxxx 虫垂炎 手術なし 36 4.97 8.02 0.00 41.61
090010xx99x40x 乳房の悪性腫瘍 手術なし シクロホスファミド+塩酸エピルビシンあり等 副傷病なし 29 3.17 3.51 0.00 60.86
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術等 処置1なし 28 12.79 9.88 0.00 69.21

良性疾患である胆嚢結石等に対する手術を行った患者さんが最も多く、虫垂炎に対して保存的治療を行った患者さんも増加しています。悪性疾患では結腸癌と乳癌に対する手術や乳癌に対する化学療法を行った患者さんが上位を占めています。

整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工関節置換術等 80 38.95 25.50 25.00 84.33
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む) 人工関節置換術等 52 33.77 19.55 0.00 71.00
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む) 人工関節置換術等 50 35.18 21.96 0.00 75.40
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 副傷病なし 22 2.82 4.76 0.00 55.59
160850xx01xxxx 足関節・足部の骨折・脱臼 骨折観血的手術等 18 18.50 18.32 5.56 63.06

高齢者の多い丹波医療圏の状況を反映して、高齢者の手術を要する骨折疾患(大腿骨近位部骨折、橈骨遠位端骨折)による入院や変形性関節症に対する人工関節手術の為の入院が増加しています。丹波医療センターでは急性期病棟から回復期リハビリテーション病棟や地域包括ケア病棟に転棟することによって自宅や施設に退院するまでリハビリを行うことができます。

小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害 2500g以上 手術なし 処置2なし 119 6.52 6.07 1.68 0.00
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 小児食物アレルギー負荷検査 80 1.00 2.12 0.00 2.49
140010x199x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害 2500g以上 手術なし 中心静脈注射等 61 7.70 10.34 1.64 0.00
150040xxxxx0xx 熱性けいれん 処置2なし 30 2.37 3.56 3.56 2.00
0400801199x00x 肺炎等 15歳未満または市中肺炎等 1歳以上15歳未満 手術なし 処置2なし 副傷病なし 27 5.22 5.62 0.00 4.48

小児科入院で症例数が多いのは、お産に関連した新生児疾患で種々の病態(母体に妊娠中に起こる合併症がある場合、母体に感染症がある/その可能性がある状況での分娩の場合、帝王切開で出生した新生児、一過性の呼吸障害や黄疸の増強などの新生児特有の加療が必要な状況など)を含んでおります。産科からの要請に応じ、産科と連携しながらこれら新生児の管理/治療にあたり、合併症の発生を防ぐことに尽力しております。(DPCコード140010x199x0xx、および140010x199x1xx)
次に症例数が多いのは食物アレルギー負荷試験入院です。通常日帰り入院の形で乳・卵・小麦等の食物を、オープン法・2分割投与で患児の状況に合わせた適量を負荷して、摂取量の決定・耐性獲得の確認を判定しております。試験の際は医師が症状出現に備え常在し、試験中アレルギー症状が出現した場合には速やかに適切な処置を行い対応しております。(DPCコード080270xxxx1xxx)
4番目に多いのは、熱性けいれんに対する処置観察入院例です。小児領域の救急搬送で最も頻度が高い事例が発熱時のけいれん発作です。1回のみで自然頓挫する単純性熱性けいれん以外の事例(けいれんが遷延し自動停止しない、複数回繰り返す場合など)は中枢神経疾患を念頭に入れ入院経過観察が必要となります。適切な処置を講じると共に、集中治療が必要な場合は高次医療機関と連携して加療に当たります。(DPCコード150040xxxxx0xx)
5番目に多いのは各種肺炎による入院です。世界中で流行を見せた新型コロナウイルス感染が落ち着いてきたところで、RSウイルスやヒトメタニューモウイルスによる下気道感染が増加し、その後マイコプラズマを含め細菌性肺炎も増加してきました。呼吸困難を緩和する各種補助療法(例えば酸素投与や気管支拡張剤吸入など)を行い、病原体に合った抗病原体療法等を選択して、適切な治療を行うことにある速やかな症状の改善を目指しています。(DPCコード0400801199x00x)その次には喘息発作による入院が続きます。アレルギーを原因とする炎症による気道の狭小化・分泌物増加が症状を引き起こします。気管支拡張剤吸入・酸素吸入のほか抗アレルギー剤やステロイド剤の投与などで気道の確保と炎症の鎮静化を行い、症状を速やかに改善させて早期の退院を目指しております。(DPCコード040100xxxxx00x)

泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 前立腺針生検法 78 2.14 2.44 0.00 73.94
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用等 処置2なし 53 8.28 6.85 0.00 73.91
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術等 副傷病なし - - 5.22 - -
11012xxx97xx0x 上部尿路疾患 その他手術あり 副傷病なし - - 7.08 - -
11022xxx01xxxx 男性生殖器疾患 鼠径ヘルニア手術等 - - 3.69 - -

泌尿器科入院で最も多いのは前立腺生検目的の入院です。次に多いのは膀胱がんの経尿道的手術目的の入院です。3番目は尿管結石の経尿道的手術、4番目は結石性腎盂腎炎の経尿道的尿管ステント留置術、5番目は包茎の環状切除術や陰嚢水腫の根治手術です。
※患者数が10人未満の場合は、「ー」で表示しています。

産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120260x001xxxx 分娩の異常 帝王切開術等 出血量2000mL未満 38 9.47 9.31 0.00 32.50
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 子宮附属器腫瘍摘出術等 24 6.67 6.00 0.00 45.96
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 処置2なし 16 10.88 10.10 0.00 61.75
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 処置2なし 15 2.07 2.96 0.00 45.00
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 14 6.93 5.93 0.00 46.71

当院産婦人科で患者数の最も多い正常分娩例は、DPCの適応外ですので、ここには含まれません。1位の「分娩の異常 帝王切開術等」は、既往帝王切開や遷延分娩などの母体適応で帝王切開が必要となった症例で、5位の「胎児及び胎児附属物の異常 帝王切開術等」は胎児機能不全や胎盤機能不全などで緊急帝王切開が必要となった症例で、二つを合わせて帝王切開の症例となります。2位、3位、4位、5位は婦人科良性疾患、悪性疾患における手術症例で、腹腔鏡下手術症例が増加しております。

眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020200xx99x1xx 黄斑、後極変性 手術なし ルセンティス等 31 2.00 2.09 0.00 82.68
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 処置2なし 24 2.25 2.82 0.00 80.63
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 水晶体再建術等 処置2なし 13 6.15 5.67 0.00 65.92
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり 片眼 - - 7.81 - -
020180xx99x2xx 糖尿病性増殖性網膜症 手術なし ルセンティス等 - - 2.48 - -

高齢者が多い地域を反映して、黄斑疾患や加齢性眼瞼下垂の患者数が多くなっています。
※患者数が10人未満の場合は、「ー」で表示しています。

脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他手術あり 処置2なし 副傷病なし 25 9.84 9.88 0.00 81.84
010060x2990201 脳梗塞 3日以内かつJCS10未満 手術なし 処置1なし 脳血管疾患等リハ等 副傷病なし RankinScale0~2等 24 27.04 15.57 16.67 78.54
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外) JCS10未満 手術なし 処置1なし 処置2なし 副傷病なし 19 24.42 19.09 47.37 64.74
010060x2990211 脳梗塞 3日以内かつJCS10未満 手術なし 処置1なし 脳血管疾患等リハ等 水頭症等 RankinScale0~2等 - - 17.61 - -
010040x199x0xx 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外) JCS10以上 手術なし 処置2なし - - 22.61 - -

2021年4月より14年ぶりに脳神経外科常勤医が赴任し、脳卒中症例の入院診療が拡大されました。
t-PA静注療法や経皮的血栓回収も可能となり、脳出血については開頭手術、定位手術、神経内視鏡手術も可能となっております。
また、丹波医療圏では高齢者が多く、当院では急性期病棟から地域包括ケア病棟や回復期リハビリ病棟を経由することで、自宅や施設に退院するまで一貫した診断/治療/リハビリを行うことが可能です。
※患者数が10人未満の場合は、「ー」で表示しています。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

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初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 50 - - 10 24 1 8
大腸癌 12 27 49 15 - 50 1 8
乳癌 14 58 18 - - 20 1 8
肺癌 - - 34 23 1 8
肝癌 10 - - - 15 1 8

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
地域がん診療拠点病院であり、胃がん、大腸がん、乳がんの診断、治療、がん登録を行っています。肺がんについては呼吸器専門常勤医が専門医療機関と連携しながら診断、治療を実施しています。肝がんについては従来、治療を専門医療機関へ紹介していましたが、地域がん診療拠点病院としてできるかぎり診断、治療を一貫しておこなうようになり増加しています。
※患者数が10人未満の場合は、「ー」で表示しています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

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患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 53 15.89 77.64
重症 19 23.37 83.42
超重症 - - -
不明 - - -

中肺炎とは病院外で日常生活を過ごされている方が罹患された肺炎です。肺炎の重症度が中等症の方が最も多くおられ、高齢の方の重症症例が増加しています。中等症、重症とも昨年より増加し、重症の方の平均在院日数も長くなっています。
※患者数が10人未満の場合は、「-」で表示しています。

脳梗塞の患者数等

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発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 142 33.73 78.28 19.50
その他 17 29.82 78.88 0.63

脳神経外科常勤医が赴任し、手術が必要な初期治療も含めて対応が可能となりました。発症日より3日以内の症例が前年度よりも20件以上増加しています。早期治療を行った後は、回復期リハビリテーション病棟へ転棟してリハビリを行っています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ切除術(長径2cm未満) 等 111 2.16 6.31 0.00 70.08
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 53 2.57 12.23 13.21 78.02
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜) 等 41 0.88 8.10 0.00 75.85
K7212 内視鏡的大腸ポリープ切除術(長径2cm以上) 等 36 2.64 2.17 2.78 69.56
K654 内視鏡的消化管止血術 等 34 2.15 12.03 2.94 75.24

地域の医療機関からの紹介等で内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術を実施しています。このほかに食道腫瘍・胃腫瘍・十二指腸腫瘍の内視鏡的切除も行っています。胆道系疾患も多く胆道ステント留置や内視鏡的乳頭切開術・総胆管結石除去術も行っています。消化管出血に対する内視鏡的止血術も積極的に行っています。
また、救急医療体制の整備により、24時間PCIを行うことができ、虚血性疾患に対する経皮的冠動脈ステント手術も多くなっています。

外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 等 75 1.64 5.33 0.00 64.12
K6113 抗がん剤静脈用CVポート設置(頭頸部その他) 等 33 0.88 4.15 0.00 62.88
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 等 29 3.28 14.62 0.00 74.45
K4762 乳腺悪性腫瘍手術乳房部分切除術腋窩部郭清を伴わないもの 等 22 1.05 6.18 0.00 65.09
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 等 19 0.89 3.37 0.00 36.63

手術は腹腔鏡下胆嚢摘出術が最も多く、昨年度より増加しています。また乳癌および消化器癌に対して抗癌剤治療を行うためのCVポート造設術を多数行っています。悪性疾患に対する手術では結腸癌に対する腹腔鏡下結腸悪性腫瘍手術が最も多く、昨年度より増加しています。同様に乳癌に対する手術も増加していますが、術式では乳房部分切除術の割合が多くなっています。虫垂炎に対する保存的治療施行後の待機的虫垂切除術も多数行っています。

整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(膝) 等 113 1.68 31.51 0.00 72.90
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 76 1.58 32.37 18.42 83.99
K0462 骨折観血的手術(下腿) 等 41 1.32 22.07 2.44 68.41
K0811 人工骨頭挿入術(股) 等 34 1.91 37.74 23.53 82.79
K0463 骨折観血的手術(鎖骨) 等 14 1.43 12.43 7.14 58.21

高齢者の多い地域性を反映して、変形性股関節症や変形性膝関節症に対する人工関節置換術が急増して100例を越え、高齢者の骨折(大腿骨近位部骨折、橈骨遠位端骨折)に対する観血的手術や人工骨頭挿入術(股)も多くなっています。また、大腿骨近位部骨折や人工関節置換術の患者さんはクリニカルパスを使用してリハビリや退院が円滑に行われています。

泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術・電解質溶液利用) 等 53 2.42 8.43 1.89 74.53
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -
K7812 経尿道的尿路結石除去術(その他のもの) - - - - -
K841-6 経尿道的前立腺吊上術(経尿道的水蒸気治療) 等 - - - - -
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 - - - - -

泌尿器科手術で最も多いのは膀胱がんの経尿道的手術です。次に多いのは経尿道的尿管ステント留置術で、3番目は尿管結石の経尿道的手術です。4番目は前立腺肥大症に対する低侵襲外科的治療として本邦で2022年9月に保険収載された経尿道的水蒸気治療です。5番目は腎がんあるいは腎盂・尿管がんの腹腔鏡手術です。
※患者数が10人未満の場合は、「ー」で表示しています。

産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 等 38 0.95 7.92 0.00 32.74
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 等 25 1.60 4.32 0.00 44.12
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 等 22 0.36 7.77 0.00 33.45
K877-2 腹腔鏡下膣式子宮全摘術 等 18 1.00 6.06 0.00 51.39
K867 子宮頸部(膣部)切除術 等 13 0.08 1.00 0.00 45.38

当院産婦人科で施行される手術としては帝王切開術が最も多く、選択帝王切開術が1位で、緊急帝王切開術が3位となっております。2位は卵巣・卵管に対する腹腔鏡下手術で、良性の子宮附属器疾患に対する手術はほとんどが腹腔鏡下手術となっております。4位は腹腔鏡下手術による子宮全摘術です。従来は開腹手術による子宮全摘術が主でしたが腹腔鏡下手術によるものが増加、移行してきてます。5位はおもに子宮頸がんの精密検査、治療を兼ねる子宮頸部円錐切除術でした。今後、ヒトパピローマウイルスワクチン接種が進めば著減すると思われます。

眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含むもの) 26 0.19 6.50 0.00 67.54
K2193 眼瞼下垂症手術(その他のもの) 等 20 0.00 1.00 0.00 79.50
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他のもの) 12 0.08 5.67 0.00 77.00
K2821ロ 水晶体再建術・眼内レンズ(その他のもの)を挿入 - - - - -
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) - - - - -

様々な網膜疾患に対して行う硝子体手術や、眼瞼手術が多くなっています。
※患者数が10人未満の場合は、「ー」で表示しています。

脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 27 0.70 16.48 7.41 82.44
K1771 脳動脈瘤頚部クリッピング(1箇所) 等 10 0.50 55.70 10.00 67.10
K1781 脳血管内手術 等 10 1.80 19.50 10.00 64.20
K178-4 経皮的脳血栓回収術 - - - - -
K1742 水頭症手術(シャント手術) - - - - -

2021年4月より、脳神経外科常勤医が赴任し、14年ぶりに手術環境の整備を行いました。高齢者の多い丹波医療圏では症例の多い慢性硬膜下血腫、さらには破裂/未破裂脳動脈瘤に対する開頭クリッピングや脳動脈瘤コイル塞栓術も実施可能となっております。また、外傷による急性硬膜下血腫に対する迅速な開頭血腫除去術にも対応し、転移性脳腫瘍や悪性/良性脳腫瘍に関しても最新のナビゲーションシステムを導入して手術を行い、後療法についても関連施設と連携し集学的治療に取り組んでいます。
2022年5月より脳血管内治療専門医も赴任し、IVRIについても実施しており、できるだけ低侵襲で患者さんに優しい脳外科治療の提供に努めております。
※患者数が10人未満の場合は、「ー」で表示しています。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

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DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 16 0.29
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 21 0.38
異なる - -

播種性血管内凝固症候群については、重症症例患者の受入増加に伴って、入院契機となった傷病名と異なる症例が増加しています。手術・処置等の合併症については入院契機となった傷病名と同一の症例数が昨年より増加しています。
※患者数が10人未満の場合は、「ー」で表示しています。

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率

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肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
723 688 95.16

当院では、入院時に肺血栓塞栓症発症のリスク評価を実施し、必要な対策を講じています。

血液培養2セット実施率

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血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
2312 2070 89.53

感染症患者の起炎菌を知り、適切な治療を行うため血液培養は必要不可欠です。確実に菌を検出するため、また、検出菌が起炎菌か皮膚の常在菌などによる汚染(コンタミネーション)かを判断するために2セットを採取する必要があります。血液培養2セット実施率は、週1回程度感染制御チーム(ICT)と月1回の感染対策委員会(ICC)にて報告し、必要時は個別医師への指導を行っています。

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

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広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
365 348 95.34

当院では、広域スペクトル抗菌薬の投与が必要な場合は「特定抗菌薬使用届出」を電子カルテ上で入力・提出し、薬剤部が処方薬を払い出しするシステムとなっています。医師(ICD)、看護師(CNIC)、薬剤師、検査技師からなるAST(抗菌薬適正使用支援チーム)が週1回程度、広域スペクトル抗菌薬投与患者の細菌培養結果や感受性結果を含め、抗菌薬の適正使用について監視・指導を行っています。