1 初期研修の特徴;“内科はひとつ”と“力が付く研修”
当院は、丹波医療圏域の中核病院であり、医学教育に力を入れている病院です。当院の研修の特徴は、特に内科の研修において“内科はひとつ”をコンセプトとしたプログラムであることです。臓器別研修を行っている施設が多い中、内科研修時には、さまざまな疾患を臓器に偏らず担当していただいています。内科学の広さと深さを体感できる内容になっており、このことは将来どの診療科に進まれても、その基礎として将来にわたって役立つことでしょう。
内科研修では、指導医の元に専攻医・初期研修医がチームをつくり、いわゆる屋根瓦方式を形成しています。ともに教え学ぶ姿勢を医療文化としていますので心配はありません。学生実習も受け入れており、その指導に初期研修医の先生に関わっていただくことがあります。初期研修医も教えてもらうだけでなく教えることで、学びが深くなります。
病歴と身体所見から臨床推論し、検査計画をたて、プレゼンテーションする。この日々のトレーニングが、“力が付く研修”につながっています。当院では県立病院の中で唯一「地域医療教育センター」を設置しており、教育やそのカリキュラムの向上に努めています。
また、スキルスラボもあり、手技教育にも力を入れています。
2 ハイブリッド・メディカルコンプレックスの活用
当院は丹波市立看護専門学校・丹波市健康センターミルネと隣接しハイブリッド・メディカルコンプレックスを形成しています。そのことで、かかりやすい外来診療・回復期医療・訪問診療・訪問看護・健診部門・救急医療・急性期医療・高度専門医療・緩和医療などの地域で必要とされる医療に、同一敷地内でアクセス可能となっています。研修においても、救急医療や急性期医療のみならず総合診療外来や訪問診療そして緩和ケアまで幅広い研修を経験することが可能です。
3 専攻医研修(後期研修)の特徴
内科系・外科系の多数の診療科が後期研修に関わっています。新専門医制度としては内科・総合診療は当院が基幹施設となっています。当院基幹プログラムを希望される方は、直接当院にご相談いただければ幸いです。一方、連携病院として、内科・総合診療・小児科・外科・整形外科・産婦人科・眼科・泌尿器科・病理診断科・救急科での研修が可能で、神戸大学のプログラムなどと連携しています。これらのプログラムの中で、各科にわたり複数名の専攻医の先生が研修中です。
また、内科の特徴として、総合内科研修とともにサブスペシャリティも研修できる点があげられます。循環器内科・消化器内科・呼吸器内科・脳神経内科・血液腫瘍内科などの臓器別研修が可能で、実際に各科をサブスペシャリティとして専攻する先生方が研修しています。若手奨励賞の受賞や英文論文の出版など高い評価を受けています。
外科系各科は、相対的に個々の手術件数も多く、教育マインドに富んだ指導医のもとで、技術の習得や臨床力の向上に大変役立つ研修となっており人気があります。
詳細は、各診療科の専門研修(後期研修)プログラムを参照ください。